ウマキン初の出資馬となるジョイニデラの2023について個人的な見解をまとめておく。いうても一口馬主は初めてとうこともあってPOG寄りの観点から考察するけど堪忍してや。
まず募集をみて思ったのが、キタサンブラック産駒やし期待できそうやなと思った。誰が見ても一目置く種牡馬であり、イクイノックスが代表的な産駒ゆえにクラブ馬でキタサンブラックというのは大きなポイントや。前シーズン(2021年産駒)のPOGでは目立った成績の馬はおらんかったけど、初年度にイクイノックスと2年目にソールオリエンス、現2歳馬においてはサトノカルナバルが函館2歳Sを勝利したのは記憶に新しいところやな。まさか2歳馬最初の重賞でしかも短距離の函館2歳Sで勝つキタサンブラック産駒から出てくるとはな。何が起こるかわからんのが競馬の楽しみやと思うわ。
実はウマキン、ニックス的な傾向を知りたくて近年の2歳シーズンから3歳のダービーまでの複勝圏内に入った馬をまとめとるんやけど、このキタサンブラック産駒でいえばノーザンダンサー系の母父と相性が良いのは明らかなんや。
せやから、出資するにしてもやっぱりノーザンダンサー系が良いかなと思ってたんやけど、このジョイニデラの母母父父がStorm Catということもあり面白いなと思ったんや。案の定サトノカルナバルも似たような血統構成ということもあって、ジョイニデラの2023の活躍に期待やな。
少し長くなってしまったけど、ジョイニデラの2023の血統・馬体・募集価格・厩舎に分けて考察してみる。
母ジョイニデラは、アルゼンチン産(亜国産)で亜G2-1着、亜オークスG1-2着。近親にも実績馬が多い。近年のセールでも実績のある亜国産牝馬の産駒は早熟性があり高額取引されることも多く、ジョイニデラの2023も5,000万円で落札されとる。今年のセレクトセールでは、ジョイニデラと非常に近い血統構成(馬名も)のジョイカネラの2024(父コントレイル)が藤田晋氏に1億9000万円で落札されとるから市場での評価も良いんやろな。
特にきょうだい馬がいるわけではないので、ニックス的な相性を探っていくわ。
母父Fortifyはフォーティーナイナー系の種牡馬で、ユニオンOCの皐月賞勝馬であるエポカドーロが母父フォーティーナイナーやったりするし、セレクトセールで落札したのかもしれんな。父キタサンブラックとの相性でいえば、イクイノックスやソールオリエンスなど圧倒的にノーザンダンサー系で実績がある。次点でジャスティンスカイなどで実績があるミスプロ系は悪くはないといった評価やな。このニックスについては、この馬が新しい道を築き上げてほしいところ。
馬体については、気にするのは馬体重くらいであまり気にせんようにしてる。人間でも子供の体格見て将来足が速くなりそうとかわからんのと同じ。馬と携わる調教師ですら馬体見ただけではわからん人がほとんどやのに、ただの一競馬ファンが馬体についてああだこうだと言うのも信憑性に欠けると思うんや。現時点では、判断材料に欠けるといったほうがええかな。成長期の体は調教次第でガラッと変わるもんやからな。ただ、馬体重についてはデータがあるし、これについては検討材料に値すると考えとる。
気になる馬体重は…367kg(6月初旬時点)
2歳新馬時の予想馬体重は…348kg
少し小さめかなという印象やな。イクイノックスが474kg(新馬戦8/28)、ソールオリエンスが460kg(新馬戦11/13)やから馬格はソールオリエンスに近いかもしれん。
キタサンブラック産駒は古馬になる頃に大きくなる傾向があるし、クラシック三冠馬の新馬戦での馬体重は448kg~474kgと比較的小さい馬しかいないことを考えれば、この馬ももしかしたら三冠馬?なんて夢をみてしまうな。距離適正としては芝の中長距離しかないやろな。馬格的にもダートは無い。ただ芝中長距離でもそれなりに大きいほうが走る傾向があるので、特に夏場の成長を待ちたいところ。
歩様はリズムよく歩けているか、変な歩き方をしていないかをみている。ユニオンOCの募集取り下げとなったPEGASUS 19の歩き方を見てもらうとわかりやすい。明らかに違和感のある歩様やな。
他にも、明らかにランウェイのようなモデル歩き(内弧歩様)やガニ股歩き(外弧歩様)でなければOK!
ジョイニデラの2023も歩様は問題なし。
募集価格:6,600万円(セレクトセール落札価格:5,000万円)
募集口数:500口 一口価格:132,000円
賛否両論あるとおもうけど、ウマキンはキタサンブラック産駒の牡馬でこの募集価格は安いほうだと思うな。イクイノックス産駒がいない世代ということもあるが、今年のセレクトセールを見る限りではキタサンブラック産駒が歴代最高額を更新するほどの高評価をされている。ジョイニデラの2023は当歳時での価格が5,000万円なので、今年のセールで出していればノーザンF生産でないにしろ7,000万円くらいの価格がついてもおかしくはないかなという印象。ただし、あくまでこれは市場価格での相場観。実際にクラブ馬として募集価格の6600万円はちょっと高いかなと感じるな。というのも回収率(損益分岐点)で考えると16,000万円くらいの獲得賞金を得なければ赤字。となるとオープンクラスは最低ラインで重賞をいくつか勝たないと達成できないからな。この募集価格であれば、重賞クラスの馬であることを見込んで出資すべきやな。
予定厩舎:須貝尚介(栗東)
馴致・育成:吉澤ステーブル
須貝厩舎といえば、ゴールドシップやソダシを管理していた厩舎で、ゴルシやソダシを担当していた今浪元厩務員がいた厩舎としても有名やな。今浪さんがおらんようになってから一時リーディングは落ちたけど2024年からはうまく立て直してトップ争いをしている。管理馬もクセが強い馬が多いイメージだが先生もクセが強い。クセは強くてもしっかり結果を残す厩舎やな。リーディング上位の厩舎だけに高額馬の管理が多く、ジョイニデラの2023となると中の上あたり。須貝厩舎ならきっちり勝ち上がらせてくれると信じたいところやな。
ゴルシが吉澤ステーブルの育成馬で須貝厩舎と関係があるだけでなく、ユニオンOCの代表馬であるエポカドーロも吉澤ステーブルの育成馬であったりと、他のクラブ募集馬よりジョイニデラの2023には熱の入り方が違っていてクラブが本気で活躍させたいと期待しているのが伺える。ユニオンOCで重賞クラスの馬に出資したいと思ってる人なら、ここは乗っかるべきポイントなのかもしれんな。
ウマキン的には、初の出資馬がこのジョイニデラの2023であったことが非常に誇らしい。一口馬主の出資するポイントやクラブの特徴を深く考えさせてくれるきっかけになったし、自分なりに一口馬主の考え方をまとめることができたことは大きい。まだこの馬が走るかどうかはまったくわからん。せやけど、考えて考えて出資を決めることこそが楽しみであり、一口馬主の醍醐味なんやろな。
それはともかく、このジョイニデラの2023を評価すると次の通りやな。
血統:〇 馬体:〇 厩舎:◎
総合評価 A
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